その人の

 竹中労『芸能人別帳』(ちくま文庫)  渥美清から森進一まで43人が取り上げられている。60年代後半から70年過ぎ、週刊女性などの週刊誌や雑誌に書いたものだ。人を語りながら、竹中労自身を展開している。そして、その人に伴う芸そのものを見通しての発言に深さがあり、共感してしまう。三木のり平の演技に対して、〈むろん現代に通用する人間像ではあ…

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もっさり

 昨年より、まともに舞台に立ったり、見たりすることは難しくなっています。まともにということは、マスクをつけずに相手の表情を見て稽古し、終われば飲みに行き互いに深め合う。芝居を見おえれば、そこで出会った顔見知りの人と話し、温もりを交わす。それら普通にやってきたことが駄目となってしまいました。加えて、不用意に出歩くこともはばかられる時勢です…

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