よかった

 プルースト『失われた時を求めて』(吉川一義訳 岩波文庫)全14巻、読んだ。7編構成の最後、「見出された時」。語り手は何十年ぶりかでサロンに出かける。そこで目にした老い。〈このように「時」は、人を早すぎる老化へと運んでゆく特急列車を用意している〉〈褐色の染みが頬を覆い、顔は黄ばみ、古本のようにくすんでいた〉。私自身、からだのあちこちにガ…

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単に

 『おらおらで ひとりいぐも』(松原市文化会館)  7月31日土曜日、妻と見に行く。この会場へは何回目だろうか。家近くのバス停から乗って、高見ノ里駅前で降りる。踏切を渡って、田んぼの向こうに文化アパートが立ち並んでいるのを横手に見、両方向1車線程度の道路に出る。それに沿って行くと、池。そこに建てられた図書館。やがて、文化会館にたどり着…

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