まだ

吉村昭『ひとり旅』(文藝春秋) 冒頭、妻である津村節子が序を書いている。「この集が、とうとう吉村昭の最後の著作物になってしまった」 と始め、彼の創作姿勢の一端をもっとも傍にいた立場からふり返る。吉村は、基本的に一人で現地に行き、取材に当たる。そして、その彼は言う。「あそこにありそうだなと思うと、欲しいものが必ずある。資料のほうから、顔…

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激しい

地下鉄車内、向かいの席に目の不自由な男の人と、介添えの女の人が手話による会話。それはやりとり。女の人の方が、男の人の言う、とはいえ、その人は喋れず、盛んに手の動きと顔の表情で表わすことに対してなだめているようだ。男の人の手を握り、さわり、懸命に説明している風。激しい会話。 先月11月29日(日)、『Fukushima50(フクシマ…

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